~悩みを抱えている方へ、仏教からのメッセージ~
「こころに向き合う」は大本山永平寺別院『別院だより』に掲載されたものです。(2013年~2020年)
人間関係に悩んだことはありませんか?
学校や職場、家庭、地域など私たちは様々な人たちと関わりながら生活しています。その中で、どうすれば良い人間関係を築いていけるのでしょうか?
関係を築くためには「対話」が大切になります。対話を通してお互いに相手のことを知ることによって関係が深まります。対話の基本は相手の立場を尊重することです。人はそれぞれ性格や価値観が異なります。私が自分の考えや意見を主張しても、すべてが相手に受け容れられるとは限りません。対話では自分と相手の違いを理解し、お互いに相手の立場を認め合うことが大切になります。
相手のことを知るためには、相手の話をよく聴く必要があります。相手の立場を尊重する話の聴き方を心がけることで、相手が話をしやすくなり、良い印象をもってもらえます。良い印象をもつことで関係が近くなり、相手が私の話にも興味をもってくれます。
そしてお互いのことを知ることで、対話ができるようになり、関係が深まっていくのです。人間関係を築きたいと思ったら、まず「聴く」ことから始めてはいかがでしょうか。
話を聴く際には、一、相手の話に積極的に興味をもつ、二、相づちを積極的に行う、三、話をさえぎらない、四、否定や批判をしない、五、自分の意見を押し付けない、六、相手に共感する、の六つを心がけてください。
特に相づちは話を聴いているというメッセージになります。そのため相手の話のテンポに合わせて落ち着いて行います。そして相づちが相手にしっかり伝わるように心がけます。
また「わかります」などの共感的な相づちや、「大変ですね」など一言で感想を伝える相づちなどもあります。
また「つらいんです」という言葉に対して「つらいんですね」と相手の言葉を繰り返す相づちもあります。
良い関係を築くために、相手の話をよく聴き、相手のことを知ることから始めてみてください。
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