人びとの抱える悩みや苦しみを少しでも和らげ、心の安らぎが得られるように、相談活動や支援活動をしています。また、仏教を背景とした相談や支援活動として「仏教カウンセリング」を研究、実践をしています。
研修会講師(仏教、禅、坐禅、写経、傾聴、相談活動、仏教カウンセリング、マインドフルネスなど)、法話、執筆活動も行っています。
<略歴>
1.研究
・1992年〜2001年
駒澤大学・駒澤大学大学院(禅学、仏教学、布教教化)
・1998年〜2008年
日本カウンセリング学会(カウンセリング、臨床心理学、
精神医学の基礎)
・2008年〜2021年
曹洞宗総合研究センター 委託研究員
(こころの問題研究プロジェクト)
2.布教教化
・2002年〜2008年
曹洞宗大本山總持寺 講師補(カウンセリング担当)
・2012年〜2021年
曹洞宗大本山永平寺別院長谷寺専門僧堂 非常勤講師
(仏教カウンセリング)
・2012年〜2022年
曹洞宗神奈川県第二宗務所 布教師
・2022年〜現在
曹洞宗総合研究センター 講師(教化研修部門)
・2022年〜現在
曹洞宗神奈川県第二宗務所 教化主事
3.社会活動
教誨師、少年補導員、少年指導委員、交通指導員、
警察署協議会委員、PTA本部(中学校)
・1998年〜2001年 府中市立中学校 心の教育相談員
・2002年〜2022年 電話相談員
・2015年〜2020年 PTA本部(小学校)
忍辱とは怒りを耐え忍ぶこと。自分の思い通りにならないことがあった時、感情的になっても解決にはつながりません。怒ることなく穏やかな心が保てるように心がけましょう。
※掲示板法話は毎月1日に梅宗寺山門脇に掲示されます
悩みを抱えている人と向き合う際には、どのようなことを心がければよいのでしょうか?
一人ひとり抱えている悩みは違います。まずは相手の話を丁寧に聴き、相手への理解を深めていく必要があります。そして、相手への理解を深めるためには、相手の立場に立って考えることが大切になります。相手の立場に立って、相手と心を同じくしていくことを仏教では「同事行(どうじぎょう)」といいます。
同事行をするためには、まずは自分自身の考えや思いを離れなければなりません。自分の考えに固執している限り、自分と相手の違いばかり見えてきて、相手と心を同じくしていくことはできません。
相手の話の内容がたとえ矛盾したものでも、自分の価値観に合わない話でも否定や批判をせずに受け止め、なぜそのような思いに至ったのか、その背景に目を向けていきます。そして、自分が感じ取った内容が正しいのかを相手に繰り返し確認することで、相手と心を同じくしていきます。
同事行をしていると、自分も同様の立場におかれたら、相手と同じように悩み苦しむ可能性があることに気づきます。
お釈迦(しゃか)さまは、私たちは本来、みな同じく悩み苦しむ存在であり、相手と自分は違わない存在だと説かれました。
また、私たちはお互いに関わり合い、支え合いながら共に生きている存在であるため、相手が悩み苦しんでいる限り、自分自身も安心は得られないと説かれ、相手の悩みや苦しみを自分のこととして受け止めていました。
悩みを抱えている人に向き合う際には、同じく悩み苦しむ存在として、同じ目線で向き合い、心を同じくしていく同事行を心がけましょう。
そして、支え合いながら共に生きている存在として、「同行(どうぎょう)」つまり共に悩み、共に解決の道を歩むことも大切になります。悩みが深まると一人ではなかなか一歩が踏み出せなくなってしまうことがあります。
また、一歩を踏み出しても、すべてがうまくいくとは限らず、失敗することもあります。そのため、成功と失敗を繰り返しながらも、少しずつでも前へ進めるように、相手に寄り添い、共に歩んでくれる人の存在が大切になるのです。相手が勇気をもって一歩を踏み出せるように、同行を心がけ、相手を支えていきましょう。
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