~悩みを抱えている方へ、仏教からのメッセージ~
「こころに向き合う」は大本山永平寺別院『別院だより』に掲載されたものです。(2013年~2020年)
自分らしい生き方をするためには、自分というものを知らなければなりません。自分らしさを見つけるために、自分に目を向けてみましょう。
自分を知るための五つのキーワードがあります。
1.自己確知(じこかくち)
自分らしさを知る段階
2.自己受容(じこじゅよう)
ありのままの自分を受け容れることができる段階
3.自己成熟(じこせいじゅく)
自他の違いを理解し、相手の立場を認めることができる段階
4.自他同事(じたどうじ)
相手の立場にたって心を同じくしていくことができる段階
5.一如(いちにょ)
いのちのつながりに生かされている自分の姿を知る段階
あなたはどの段階まで自分に対する意識を深めることができるでしょうか。
まずは、自己確知の段階から確認してみましょう。
「あなたは何に喜びを感じますか?」
何に喜びを感じるかは、その人の性格や価値観によって様々あります。例えば、他人に評価されることによって喜びを感じる。高価なものや珍しいものを手に入れることに喜びを感じる。自分自身で目標を達成することに喜びを感じる。規則正しいことに対して喜びを感じる。他人の喜ぶ姿を見ると喜びを感じるなどです。喜びに目を向けることで、あなたが望んでいる生き方が見えてきます。
「あなたが怒りを感じるのはどのようなことですか?」
怒りは自分を知る上でとても大切な感情です。怒りは自分の価値観と合わないことに直面したときや、自分の思い通りにならなかったら絶対に許せないという心から生まれます。怒りに目を向けることで、あなたが大切にしている思いや価値観を知ることができます。
「あなたは他人からどのような人だと言われますか?」
他人に言われることで、改めて自分のことを確認したり、自分では意識してなかったことに気づかされることがあります。他人から褒められたり、評価されたり、非難されたりすることに目を向けると、自分の性格や長所、短所を確認することができます。
自分に目を向けることで、どのような自分の姿が見えてきたでしょうか?自分の姿を知ることが自分らしい生き方の第一歩となります。
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